私がシングルマザーだった頃、出会ったH。
私は実家を離れて、仕事の為地元を離れて生活していた。あーぱん小学1年頃の話。
彼も母子家庭育ちで、私達3人の暮らしは彼にとってはとてもかわいそうな暮らしだったのかもしれない。昔を思い出したのだろうか?
何かと私達を気遣ってくれた。
彼は有名な大企業に就職して、彼女と結婚を考えていたが、彼女のご両親にご挨拶をしに行った時にやんわり断られ、何もかも嫌になって会社を辞め、パチプロとしてその場しのぎの生活をしていた。
もうどうやって知り合ったか忘れてしまったが、一緒にご飯を食べる仲になっていた。
それで、スロットの打ち方を教えてもらった。
で、いつも通り私はホテルに誘う。
ホテルで彼は、本当にそれでいいの?と聞いてきた。私は、寂しさをセックスで埋めている事が彼にはわかったのかな。
そんな事言われたのは初めてで、
彼の胸を借りて泣いた。
その日は、セックスせずただ泣きたいだけないて、泣き疲れて昼寝した。
それから子供も連れて何回か遊んだ。
お弁当作って公園に行ったりした。
娘達もたくさん遊んでくれる彼に懐いていた。
ある時、彼は見てられないと、同棲を提案してきた。
生活費は全てまかなうから、食費と日用品はあきぱんのお給料でまかなって。そしたら生活随分楽になるでしょう?
確かに楽になる。でもそれでいいのか?
試しに1年やってみようと同棲を始めた。
彼はきちんと就職して、パチプロから足を洗った。
私の父にそれを言うと、そいつは普通のやつじゃない。娘が幼いんだから気をつけないとあかん、お前みたいなマイナスしかないやつに言い寄ってくる男はロクでもないやつだ!と叱られ、私も若いから、喧嘩別れみたいになってしまった。
でと初めてみると、生活は確かに楽になり娘達も楽しそう。3人プラス同居人の生活は穏やかに7年過ぎていった。
その間に移動があり、地元に戻ってきた。
あーぱんが高校へ行くタイミングで結婚しようと言われた。
彼は娘達2人にママと結婚していいか許可をもらいにいった。2人から許可を得て私達は婚姻届の提出をした。
特にぐーぱんは、彼をお父さんのように慕っていたから、とても嬉しかったようだ。
そして、結婚記念日のたびに彼はバラ🌹一本づつくれた。
誕生日にもいつもお花を贈ってくれた。
とてもロマンチックな人だった。
3本バラをもらった結婚記念日。これが最後になるとは思ってもなかった。
忘れもしない3月11日。
私は会議で出張に行っていた。
彼は朝早い仕事なので、16時頃には帰宅していた。
ぐーぱんも学校から帰って部屋でダラダラ寛いでいた。
あーぱんは6時頃に戻り、私は7時頃には帰宅。みんなで一緒に夕食を食べて、そろそろ寝ようかと思っていた夜の11時頃、泣きながらぐーぱんが私のところにやって来た。
「どーしたの?泣いて。なんかあった?」
「Hくんに辞めて欲しいって言うのに辞めてくれないから、ママから言って欲しい。」
「ん?」
「性教育の一環かもしれないけど、大事なところは触らないで欲しい」
えっ( ゚д゚)
理解不能である。
私も一緒にいたあーぱんも驚いた。
「おねーちゃん帰ってきたらやめて、自分の部屋に戻ってった。」
ぐーぱんは泣くばっかりで具体的に何をされたのかわからないが、それはあかんやつやろ。
ぐーぱんは、お友達にLINEして、その事を相談してお母さんに言った方がいいと言ってくれたのだとか。
寝ていた彼を叩き起こして、問い詰めると訳のわからない事を言うので、彼のお母さんに電話をして、その事を言うと彼に代わって欲しいと言われ、その後に彼は家を出ていった。
それから10分後に彼のお母さんから電話があり、しばらく家に泊めるから、娘さん達が安心して寝られるようにしたからね。
悪いけど、あきぱんさん娘さん達守る為に離婚してや。
本当申し訳ない。と言われた。
電話の後、2人にこんな事になったから、もう離婚するからね。一緒に住めないよというと、
なぜか被害者の、ぐーぱんが泣き出した。
「私のせいで、ごめんなさい。家族終わらせてごめんなさい」
違うよ!ぐーぱんのせいじゃないよ。
あんたは悪くないよ。
3人で泣いた。
私達の10年はこうして終わった。